2011.11.20 第15回講座
「創業、そして一部上場企業に」 深尾 勲氏
9年前の平成12年8月 わたしは大きな夢をつかんだ。育ててきた自分の会社が
ナスダック市場に上場することになった。しかも株の値段が、予想を大きく上回る高
値になり、52億円の資産が一日にして130億円にもなった。まさに夢心地だった。
工業高校卒で入社した電力会社では、検針担当の外回り、600ボルトのケーブルに
触れる危険な作業がつづいた。そんなおり、電力設備の自主点検を認める電気事業法
が成立した。31歳で退職、耐圧試験器も手作りで、資本金30万円の保安点検の代行
会社を創業することになる。
折からの高度経済成長の波にのって業績は急上昇、昭和45年の大阪万博ではほと
んどのパピリオンの受電設備の試験点検を受注することになる。さらに業務は拡大、
メンテナンス業務の自動化、機械化が進み、余力で電気利用の合理化業務に進出する
ことになる。
この成長の過程では抵抗も外圧もあった。でも それを乗り越えられたのは、故郷
のお坊さんから教えられた「為無不成」(為して、成らざるはなし)の一言でした。
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