2011.12.08 第16回講座
「認知症、理解と受け入れ」 一番ケ瀬伸子氏
町田市の65歳以上の高齢者率は21.3%(2011年1月1日現在)。より深刻な
のは85歳以上のひとり住まいが4100世帯もあることです。認知症は、誰にでも起こ
りうる脳の病気によるもので、85歳以上では4人に1人が認知症だとされています。
「認知症」は「物忘れ」と混同されがちですが、物忘れは「加齢」、認知症は「病気」
に伴うものです。たとえば体験の一部分を忘れることがあってもその体験そのものを忘れ
ないのが「物忘れ」なのです。
認知症の症状には、脳障害が引き起こす「中核症状」と環境変化が関与する「周辺症状」
があります。認知症は早期発見、早期治療で進行を遅らせ、症状の改善にもつながります。
早期発見で「1割程度は治る」認知症があります。甲状腺機能低下、せん妄、うつ病など
がその例です。
認知症で多いのは「アルツハイマー型認知症」です。この認知症にかかりにくい生活習
慣があります。予防法です。運動(週3日以上の運動)食事(野菜、果物、魚、赤ワイン)
対人接触(週1回以上家族、友人と会う)知的活動(文章を書く、読む。頭をつかうゲー
ム、博物館にいく)。
献立を考え同時進行で調理する「料理」や行き先、日程などを考える「旅行」も手じかな
認知症対策といえます。
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