2012.06.22 第23回講座
「住んでみた国 ロシアを語る」 吉本 清氏
日本人にとって、北方領土問題も絡んでかロシアはとかくネガテイブなイメージがつ
きまとう国です。でもその実態はというと、そこに住む人たちのことも含めて意外に知
られていません。わたしの5年間の駐在経験、そのご 興味を覚えて調べた知識を織り
交ぜながら、ロシアとはどんな国であるか 素人の目線で話します。
世論調査などをみても、日本人のロシア観は 概して芳しくないのです。ところが意
外なことにロシア人は日本人にはとても好意的なのです。日本の歌謡曲もあっという間
にまちで聴かれるようになりました。村上春樹の小説も若者たちの間でちょっとしたブ
ームになっています。ロシア人にとって日本は片思いの国なのです。
ロシアの面積は日本の約45倍、人種は多様ですが 目をひくのはユダヤ人。顔や姿
に特徴があるわけでなく、ユダヤ教を信仰している人たちをこの国ではユダヤ人とよん
でいるのです。そのユダヤ人は20万人といわれ、人口の0.5%ぐらいの少数派です
が、政治、経済の世界では実力者ぞろいです。古くはレーニンもそうでした。
いまロシアがかかえる問題のひとつが人口の減少です。この国も同様に結婚率が落ち
さらに離婚率の高さが少子化に拍車をかけています。おまけに死亡率が年々高くなっ
ています。とくに男性の平均寿命が年々低くなっています。ウオッカの飲み過ぎが原因
の殺人事件の急増も 頭の痛い問題になっています・・・・・。
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