第54回講座
南方熊楠は、近代日本における民俗学の先駆者であり、博物学・宗教学・植物学の研究者でした。
今から百年前に、現代の「生物多様性」の考え方に通じるエコロジーの思想で自然保護運動を展開
し、生物どうしのつながり、人と人とのつながり、人と自然との共生の重要性を説きました。熊楠
の思想の本質は、生命に対するアガペーと生命愛の喚起にあったのです。世界遺産の「熊野古道」
は、まさに熊楠エコロジーの遺産なのです。
少年時代を熊野で過ごした井川憲明氏に、南方熊楠の思想と「熊野古道」についてお話しいただ
きます。
南方 熊楠 |