第59回講座
語源を識ると云うことは森羅万象の扉をあけて、それぞれの「風」(精神・言葉・いのち・息)
を確かめることである。そして俳句はその「風」を写生することであると云えよう。それには
中国の黄帝の時代に蒼頡(そうきつ)が鳥の足跡から漢字を発明したように、自然の営みの中に
疑問の光を当てる眼鏡を掛けねばならない。人の語源は「霊」(ひ)と「処」(と)からなる。
霊のとどまっているところと言う意味である。人間には2人の人が棲んでいる。1人は自分であり、
もう1人は自然である。この2人はいつも風のような言葉でやり取りしている。俳句が自然を人間に
翻訳する文芸と云われているゆえんである。従って、この言葉の源流に迫ることによって、自然や
人間を新たな視点から、発見していけるのではないかと思うのである。このような意味から、
今回の講座に於いては、四季の季語の語源を追いながら、俳句の中の人間を映し出し、俳句の愉しさを
分かち合い、私の「俳句は対象の真実を印象として表現する詩である」という主張を理解して
戴けたならと思う。
語源を識って 俳句を愉しむ
梶原 美邦 氏
(「青芝俳句会」主宰)
日 時 平成27年6月23日(火)
午後2時 ~ 4時
会 場 町田市民文学館2F大会議室
(町田市原町田 4-9-8)
参加費 まちだ雑学大学会員は無料 (一般 200円)
原則として入場は会員優先とさせていただいております。
かじわら・よしくに
昭和19年山梨県生まれ。
昭和47年「青芝」創刊の八幡城太郎に師事。昭和53年青芝賞受賞。
昭和60年句集「風の国」、平成21年句集「青天」上梓。元町田ペンの会会員・
元私立中学高等学校副校長。現在、「青芝俳句会」主宰・横浜俳話会幹事・日本現
代詩歌文学館会員・俳人協会会員。
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<雑学大学からのお知らせ>・・・・・・・・・・・・・・・・・
・7月の講座 宇宙でのくらしと火星での農業
ー 地球がつくった人の心 宇宙へ ー
山下 雅道 氏(JAXA名誉教授)
7月18日(土)午後2時 ~ 町田市民フォーラム4F 第2学習室
問い合わせ m.zatugakudai@gmail.com
Tel: 042-745-7608
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